自分の気持ちや意見を、相手にうまく伝えられる自信がない。
本心とは裏腹に、受け手に誤解されてしまうことが多い。
気持ちを伝えることに、苦手意識をもつ方へ。
上手な伝え方には、コツがあります。
それは…
「自分を主語に置くこと」なのです。
例えば、誰かにエールを送りたいときは…
「がんばってね」よりも、
「応援してるよ」の方が、
相手の心に、素直に響くのです。
言わんとする内容は、同じようにも見えますが…
両者の決定的な違いは、“主語”です。
「がんばってね」と伝えたとき、実際に頑張るのはあなたではなく、“相手” です。
主語がブレたことにより、
あなたの言葉は、相手に対する“強制”になり、“命令” となってしまうのです。
一方で、「応援してるよ」の主語は、“あなた自身”です。
その言葉は、“あなた個人の純粋な意見”として伝わり、 相手に何ら、プレッシャーを与えません。
相手に誤解されやすい方は…
主語がブレてしまっている場合が、非常に多いのです。
「こうしてくれない?」
よりも、
「こうしてほしい」
「こうした方が良いのでは?」
よりも、
「こうした方が良いと思う」
「なんでそんなこと言うの?」
よりも、
「そう言われると、傷ついてしまう」
常に“あなた自身を主語に置く”ことを、意識してください。
「“私は”こう思う」
「“私は”こうしたい」
ストレートであればあるほど、誤解や憶測を生むことなく、 相手に気持ちが伝わります。
そもそも、相手があなたとの会話に求めているのは、“ あなた自身の意見”なのです。
自分に対する助言や命令を求めている場合は、 ほとんどありません。
相手を主語に置いてしまうと、相手は“命令”や“決めつけ” をされた気持ちになり、あなたの意見を、誤解してしまいます。
あなたの意見を聞いた上で、考え、判断するのは、あくまで“相手の仕事”なのです。
主語のブレに、注意してください。
逆に言えば、主語をあなた自身に固定することさえできれば…
会話に誤解が生じることは、ないのです。
会話の目的とは、相手を言い負かしたり、 説得することではありません。
相手に何かを強制したり、命令することでもないのです。
会話において、あなたにできることは…
「あなた自身の意見を述べること」
“そこまで”なのです。
自分の発言によって、相手を変えようとか、 納得させようと考えるのは、ある意味で、“傲慢な考え”なのです。
そしてそれは、大量のエネルギーを消費するわりに、 むしろ裏目に出ることが多い。
会話において相手に、
“勝つ”必要はありません。
“対抗する”必要もありません。
“説得する”必要もありません。
“同意を求める”必要もありません。
ただただ「自分を主語に語る」ことを意識する。
相手の領域に、踏み込みすぎない。
伝え方は、
シンプル・イズ・ベスト。
ぜひ頭の片隅に、入れておいてほしいのです。